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ルネサス RX621でLチカするまで

 

お疲れ様です。高橋です。

とある事情のため購入した、ルネサスのRX621マイコンの評価ボード。

こいつを動かすため、非常に苦労したので、ここにLチカまでのやり方を残しておきます。

IDEのダウンロード

まず、ルネサスのwebサイトから、ルネサスマイコンの統合開発環境をダウンロードしてきます。

2015071204

 

統合開発環境と一口に言っても、ルネサスではなんと4種類もあります。4種類もある統合開発環境。素晴らしいですね。

くじけずに先に進みます。「CS+」が最新のIDEのようですので、CS+を選んで先に進みます。すると、さらに4種類あります。分割版と一括版、さらに対応マイコン毎に分かれています。これがルネサス的に「統合」なのか・・・
2015071205

「無償評価版」というのが気になります。調べてみると、評価期間を過ぎると、生成コードが128KByteに制限されるようです。凄まじい。気を取り直して、一括DL版のRXマイコンに対応したものをダウンロードします。

更に先に進むと、結構ガチな個人情報を求めてきました。

2015071206

IDEをダウンロードするだけでこのステップ。先が思いやられます。

なんだかんだで山を超え、ようやく手元にDLできました。

2015071201

インストール

インストーラーをダブクリすると、おもむろに説明書きウィンドウが立ち上がります。

2015071202

真ん中らへんにある「CS+のセットアップを開始する」ボタンを押します。

RXファミリ用ツール、を選択して、「次へ」「次へ」と先に進みます。

2015071203

ようやくインストール完了。

アップデート

インストールが終わるとアップデートマネージャが起動します。RXに関連する物のみ選択し、「ダウンロードとインストール」を実施します。

2015071207

IDE起動

アップデートも完了し、やっとCS+を起動できます。

起動するとこんな画面が出てきます。「新しいプロジェクトを作成する」をポチります。

2015071208

すると、使用するマイコンの種類を聞かれます。RX621にもいろんな種類があります。

2015071209

チップの表面に印刷されているのが「R5F56218BDFP」ですので、該当するチップを選択し、適当にプロジェクト名を設定して「作成」を押します。

コードを書く

起動するとこんな画面が出てきます。

2015071210

この「LED_test.c」が、mainっぽいので、開きます。

すると、下記のようなコードが書かれています。

/***********************************************************************/
/*                                                                     */
/*  FILE        :Main.c or Main.cpp                                    */
/*  DATE        :Tue, Oct 31, 2006                                     */
/*  DESCRIPTION :Main Program                                          */
/*  CPU TYPE    :                                                      */
/*                                                                     */
/*  NOTE:THIS IS A TYPICAL EXAMPLE.                                    */
/*                                                                     */
/***********************************************************************/
//#include "typedefine.h"
#ifdef __cplusplus
//#include                         // Remove the comment when you use ios
//_SINT ios_base::Init::init_cnt;       // Remove the comment when you use ios
#endif

void main(void);
#ifdef __cplusplus
extern "C" {
void abort(void);
}
#endif

void main(void)
{

}

#ifdef __cplusplus
void abort(void)
{

}
#endif

これを、下記のように修正します。

/***********************************************************************/
/*                                                                     */
/*  FILE        :Main.c or Main.cpp                                    */
/*  DATE        :Tue, Oct 31, 2006                                     */
/*  DESCRIPTION :Main Program                                          */
/*  CPU TYPE    :                                                      */
/*                                                                     */
/*  NOTE:THIS IS A TYPICAL EXAMPLE.                                    */
/*                                                                     */
/***********************************************************************/
//#include "typedefine.h"
#include "iodefine.h"
#ifdef __cplusplus
//#include                         // Remove the comment when you use ios
//_SINT ios_base::Init::init_cnt;       // Remove the comment when you use ios
#endif

void main(void);
#ifdef __cplusplus
extern "C" {
void abort(void);
}
#endif

void main(void)
{
	long int t;
	PORT2.DR.BYTE=0xff;
	PORT2.DDR.BYTE=0x00;
	while(1) {
		for(t = 0; t < 6000000; t++);
		PORT2.DDR.BYTE=0x01;
		for(t = 0; t < 6000000; t++);
		PORT2.DDR.BYTE=0x02;
	}
}

#ifdef __cplusplus
void abort(void)
{

}
#endif

ビルド

コードを書いたら、ビルドです。メニューからビルド・プロジェクトを選びます。

2015071211

しばらくするとビルドが終了します。

2015071212

書き込み

マイコンへの書き込みはIDEから出来ません。別途、Renesas Flash Programmerというツールを使う必要があります。IDEなのに、全然統合されてません。

2015071213

起動すると謎のウィンドウが出てきますが、無視して「次へ」2015071214

書き込み先のマイコンを選択する画面が出てきます。

2015071215

RXを選び、適当にワークスペース名とプロジェクト名を設定し、「次へ」。

開発ボードとPCはUSBケーブルで繋がっていますので、「USB Direct」を選んで「次へ」。

2015071216

そして、こんなウィンドウが出てきます。

2015071217

ボードを「書き込みモード」にします。ボード上のディップスイッチを左から1,1,0,0に設定します。

IMG_5907

USBデバイスとして認識されていると一覧画面が出てきます。

さらにその次に進むとこのような画面が出てきます。

2015071301

そしてこの画面。入力クロックはデフォルトだと12.5000MHzとなっていますが、12.0000MHzにします。また、CKMは8のまま、CKPを4に変更します。

2015071302

なんの事を言ってるのかサッパリですが、これで動きます。

この画面まで進んだら、やっとプログラムの書き込みです。「参照」を押します。

2015071303

この画面で、CS+で作成したプロジェクトが「ドキュメント」の中に入っていますので、その中の「DefaultBuild」の中の「LED_test.mot」を選択します。

2015071304

そして「スタート」ボタンを押します。

2015071305

書き込みが無事終了しました。

動作確認

書き込んだプログラムを動かすモードにします。ディップスイッチを左から0,1,0,0にして、再起動させます。

IMG_5910

これで、上の写真の左側のピンソケットの26番と25番がLEDの+に、右の列の40番と38番がLEDの-にそれぞれ結線されてます。

 

 

以上、よろしくお願い致します。

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