09/19(水) 西安~岐山~漢中/初didi&五丈原
お疲れ様です。高橋です。
西安に到着し3日目。
雨はまだ降っていますが、今日は西安→岐山→西安→漢中というハードな旅程なので、ダラダラせず朝早くに部屋を出て、地下鉄駅に向かうバスを待ちます。
地下鉄駅に到着し切符を買おうとしたところ、やばい現金が無い。どうしたもんかと周りを見てみると、どうも西安地下鉄専用のキャッシュレスアプリがある模様。速攻でインストールして使おうとすると・・・
登録には身分証番号が必要なタイプのアプリでした。
仕方ないので「wechatで5元渡すから、現金を5元ちょうだい」と、行き交う人達に声をかけまくります。
1~2分、人数にして5~6人に声をかけ続けていた所、若い女性が「私も持ってないけど、一緒に周りに聞いてあげるアルよ!」と言ってくれるではありませんか。
その子は友達を2人連れており、3人で地下鉄駅を出ようとしていたのですが、3人とも一緒に周りに聞きまくってくれて、貴重な5元札を獲得してくれました。
私の代わりに5元払ってくれたので、wechatで5元返そうとしたところ「いいよいいよ!」と、頑として受け取りません。
言葉もあんまり通じないですが、感謝の言葉もない。
写真撮らせてもらって、西安の良い思い出とさせてもらいました。
右の女子が最初に声かけてくれた人。真ん中の女子と共に私と英語でコミュニケーション取ってくれました。左の男子はあまり英語が話せないのか、終始にこやかにしてました。
本当に感謝です。
西安本当に良いところ。親切な若者3人と別れて地下鉄を降り西安北駅に到着。
中国の鉄道駅で毎回不思議に思っている事があります。大きめの駅には大抵自動発券機があるのですが、何故か皆そっちを使わず窓口に行列作って買いたがる。せっかく中国人は身分証持っているから券売機使えるのに。もしかしたら自動券売機では対応出来ないようなマニアックな注文をしたいのか、はたまた、機械が信用出来ないのか。
西安北駅の中に入りエスカレーターに乗ると、兵馬俑をあしらった「歴史都市西安」な漢字の看板が。そういえば兵馬俑は行きませんでした。いつか行ってみます。が、おそらく景帝稜の規模が100倍とかになった感じなんだろうなと思ってます。
西安駅よりも西安北駅のほうが最近出来た駅なので、規模もデカイし設備も綺麗。中国旅行は常に歩かされ続けます。足腰が健康なうちに主要な所はぐるっと見ておかないと。
西安北→岐山→西安北→漢中は、全行程高鉄という贅沢なルート。高鉄使うと3時間乗ってるだけで動けるのですが、DとかGじゃない鉄道に乗ってしまうと、24時間以上かかるルートなのです。
とりあえず腹ごしらえ。料理名は忘れましたが、旨辛なスープに麺と鶏肉。美味でした。
高鉄に乗っていざ出発。
40分ほどで岐山に到着。
長安から、五丈原まで、たった40分。
孔明はこの距離を縮めるため、5回でしたっけ?それくらい北伐を敢行するも、とうとう目的を達成できぬまま、ここ五丈原で死んでしまったのです。
岐山は五丈原があるくらいで、他は何も取り柄のない田舎駅です。
観光客向けに作られた高鉄駅といっても過言ではない、と思う。
駅を出て五丈原に向かうバス停を地図で探し、途中の風景を楽しみながら歩いていると。
「五丈原」「粮駅」の2つの言葉が。
日本語にすると「岐山県五丈原食料ステーション」です。
こんな平地に堂々と食料基地を設置してるなんて、この地域の役人は何考えているんだ!警備もザルだし、少人数の奇襲部隊に焼き討ちされたら、また漢中に戻らないといけない!
・・・と、私のゴーストがささやきます。五丈原に到着してから、かなりハイテンション。
外は雨が降っておらず、犬も外でボケーっとしております。
五丈原行きのバス停は、北星楼という高級っぽいホテルの前から出ています。
バス停といっても、なにか標識っぽいものが立っているわけではありません。gaodedituやbaidu map/tencent map等の中国地図アプリを持ってなかったら、その存在すら気づかないままでしょう。
バスは必ず現金。でも手持ちの現金はほとんど無い。ので、例の「wechat→現金」作戦を挙行します。
ターゲットはこのお店。凱達スーパー。
難なくwechatから現金への変換終了。
お店でwechat→現金変換ミッションを成功させるために必要な3つのポイント。
- 何か買う – 買わずにお願いは論外。数元のガムか何か買ってお願いの緒を探ります
- 暇そうなオバチャン店員を探す – おばちゃんの好奇心とネットワークは偉大。自分で出来なくても出来る人に対応してもらえる確率大。
- 表情の無い店員とかは絶対NG – 都会の超市によくいる「無表情没有系女子」
この3つさえ押さえていれば大丈夫。だと思う。
せっかく現金を手にしましたが、待てども待てどもバスは来ず。いい加減出発しないと帰りの高鉄に間に合わないため、初のdidi体験。サクっとインストールとSMS認証を済ませ、目的地(五丈原諸葛亮廟)を設定すると、速攻でドライバーがやってきました。事前に大まかな運賃もわかるので便利。バスだと1~3元くらいですが、didiだと10元。もともと超破格だったのが、ただの破格になっただけの事。
ドライバーはいまここにいるよ、と、リアルタイムで車のアイコンがうにーーーーっと移動します。
交差点に差し掛かったようです。
車のナンバーが陝C6766Fなので、その車が交差点を曲がってこちらに来ている事を確認し、乗り込みます。
目的地は予め設定してあるため、乗車後は一切会話せずに目的地まで一直線。
15分くらいで五丈原に到着。didiが快適過ぎて、今後もヘビーユースしてしまいそうです。
ともあれ、とうとう到着。このあたりを成都からやってきた蜀兵がウロウロしてたりしたのかと思うと、感慨深い。
レストラン「木牛流馬」!!!!!!!!
ネーミングから熱い!!!!!!!!!!!!!!
受付の建物前で、木牛流馬が展示されてあります。
残念ながら、口の中の舌のギミックはありませんでした。
五丈原諸葛亮博物館は陝西旅遊年票アプリで無料でチケットを発行してもらえました。
※無料だったのは陝西旅游年票2018で、2019からは対象から外れてしまい、25RMB必要です。
さすが。この扇。五丈原ならでは、です。
連弩もあるよ!
なかなか魅力的なお土産がたくさん売ってます。全然関係無いロボットや女の子の人形なんかもありますが、観光地あるある。
ここで連弩買ったとしても、きっと高鉄には持ち込めないですね。お土産だから、と、おめこぼし・・・してくれるのだろうか。
五丈原から真北を望む。向こうの丘までは10キロほどの距離があり、真ん中に渭河が流れてます。1800年前は東から司馬懿軍がやってきて、激戦が何回か行われた場所でもあります。
いやーーーー、、、もしかしたら1800年前、孔明がこのあたりを扇持ってウロウロしていたのかもしれない。
同じ緯度経度、同じ高度のこの空間に1800年前にいたかもしれないと考えると感無量です。wikipediaによると五丈原の戦いで孔明が死んだのは西暦234年8月という事ですので、この画像を撮影した2018/09/19から1,784年と1ヶ月前。
廟の外側で思いにふける時間はいったん終わり、いよいよ中に入っていきます。
入り口には出師の表。
出師の表とは、劉備が死に、後を託された孔明が先帝の意志を継ぎ、三国統一のための第一歩として北魏を滅ぼすための出兵に際し起草された、劉禅向けの兵馬動員提案書です。
いくつかの門と院子を通過して、いよいよ、それっぽい建物へ。
姜維の像が脇に祀られています。
とうとう孔明の像。
この座布団に膝をついてお祈りする人々がいます。
さらに先に行くと別な孔明の像。
こちらのほうが、さきほどの金ピカの像よりも好きです。
妲己を載せて記念撮影。
ここ五丈原は死んだ場所であって、お墓ではありません。
お墓は定軍山という漢中のちょっと奥に入った所にあるのですが、ここには衣冠塚がありました。
ちょっとしたアトラクション、八卦陣。
孔明の奥さん、黄月英の廟。
門の両側に掲げられてる文章が良いですね。廟の中ではオバサンが掃除してたので、写真は撮らず。
周りにはたくさんの石碑。
落星石。
孔明が五丈原で死んだ時に落ちた流れ星(将星)の一部。らしい。
エンタメとして、あって良いと思う。
廟を一通り見終え、五丈原から長安方面を眺める。
五丈原から長安まで120km。長安に達したとしても、その後、魏の都である洛陽に到達するには、潼関と函谷関を越えないといけない。
孔明がGoogleMap使えてたら、全然別なルートで行くんだろうなあ・・・「あっれ、ココ通れるんじゃない!?」とか言って。
入り口に戻ってくると、道教スタイルでお参りしている方がいました。
五丈原諸葛亮廟は、最終的にこんな規模になるようです。滝を作り、古戦場や軍営を再現させたりするようです。
80%くらい途中で失敗すると思ってますが、もし完成したらまた来ます。
didiで岐山駅まで戻ってきました。この駅の閑散っぷり!
中も席に座り放題。
時間がゆったりと流れてて、いい感じ。
高鉄が来る前にトイレ。中国の男子トイレには、かなりの確率で「前進一小歩 文明一大歩」的な標語が掲げられています。様々な場所ごとにいろいろな意匠が凝らされており、中国旅行をしていく中で地味に楽しみです。
1701発の高鉄に乗って40分、その後1918発の漢中行きに乗らないといけません。西安北での乗り換え時間は1時間。余裕です。
定刻通り高鉄は出発。良い場所でした。。
西安北に到着。スムーズに乗り換えも終わり、高鉄来るまで腹ごしらえ。
岐山臊子干拌面という麺料理。
出発時間になりました。
私が西安駅で買った切符は、磁気切符ではないため、あの行列に並ばず駅員に見せる必要があります。GやDの切符でも、駅が古いと紙タイプの切符を発券するのでしょうか。
いずれにせよ行列に並ばなくて良いのでハッピーです。
西安北を出発。
人・食・歴史と、最高の街でした。
西安を出て漢中までほぼ一直線に高鉄は走っていきます。所要時間は1.5時間。
昔、漢中にいた魏延が孔明に「10日も馬を走らせたら長安に到着する。行かせてくれ。」と懇願していましたが、今は1時間半で到着します。
そんな漢中駅に到着。
孔明の第二の故郷。
あたりは真っ暗ですがビルはまばらな模様。
airbnbで予約していたお宅へdidi使って移動。
ホストのご家族。左がホストの方で、右がホストの方の妹さん。
ホストの方は秋葉原やら築地やらに旅行に行ったことがあるとかで、遅くまで翻訳アプリと筆談で楽しく会話できました。ホストの娘さんが杭州に住んでいるのですが、日本語がめちゃくちゃ堪能な東京芸大卒のアニメ好きという属性の持ち主。日本語でいろいろ問い合わせに答えてくれるという最高な状況でした。
巨大なゆず。市場で何回か見たことあるけど食べるのは初めて。
味は確かに柚子なんですが、いい塩梅に味が薄くて、大量に食べられる。美味しい。
以上、よろしくお願い致します。
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