6月の深セン旅行の概要
お疲れ様です。高橋です。
2016/06/09~06/15の一週間、深センに行ってきます。
目的1. 世界最先端の決済手段群を体感
先月の春節の時期(2/8~2/13)の事ですが、WeChatで繋がっている複数人の中国人から、お年玉(红包/ホンバオ)を貰いました。WeChatとは、主に中国大陸で使われているLINEみたいなメッセージングアプリです。 WeChatでフレンドになっている人同士で、お金のやり取りができます。(フレンドになってなくてもお金のやり取りだけも出来ます)単位は元です。今は元円17くらいなので、357円程度。額は微々たるものなのですが、そこが逆にすさまじい。少額個人間送金が非常に簡単に行えるのです。銀行口座と連動させれば、WeChatアカウントに残高が無くても、決済したタイミングで自動的に口座から引き落とされます。
インターネットと少額個人間決済は、恐ろしいポテンシャルを秘めています。90年代、まだネットがようやく普及しつつある時期の事、netscapeやmosaicの頃ですが、あるアメリカ人がwebサイト上に俳句を投稿し、気に入ったら1ドルちょうだい、的な事を行った所、10万ドル稼いだ、という話を何かで読んだ事があります。
昔のように決済手段が限定的だった時期でさえ、アイディア一つで大きい金額を集金出来てるので、今のような手軽なメッセンジャー経由で10円から送金する事が出来たら、例えば、「電子工作でこんな物作った。素敵だと感じたら10円寄付してね」とすると、10円だったらまあいいか、となり、それが人数が多ければ多いほど総額が素敵な事になります。
数人の仲間内で雑談してる時に誰か1人がすごく良い事を言って感心した時、10円ずつ払う、何て事も出来ます。オフラインの世界からオンラインの世界に繋げられるって事です。
そして今、中国ではそれが当たり前の状態です。日本に於ける中国関連のニュースといえば、何処ぞの島を〜とか、何かが爆発したとか、そんなのばっかりですが、もっと報道する事があるんじゃないかと考える今日この頃です。
使い方
アカウントに残高が溜まっているだけでは意味が無いので、それをどうやって使うか。街のお店の人が10元の物を販売する時、自分の端末で「10元」と入力し、お客さんのWeChat Pay上でQRコードを表示してもらい、それをスキャンすると、10元の決済が完了です。 中国では上記のようなWeChat Pay(微信支付)以上にシェアを誇る、AliPay(アリペイ/支付宝)という決済手段があり、いずれも結構な数のリアル店舗で決済可能です。また、2月18日からは、ApplePayが開始されてます。ApplePayは銀行口座やAliPayアカウントとiPhoneを連動させておき、決済時にNFCを使った近接通信により自動的に引き落としされる、おサイフケータイ的な物です。
割引アプリ
そして、各種決済手段を使えば、割引アプリも使えます。映画料金やホテル宿泊費、レストラン等で、標準価格よりもお得になります。 例えば美団という割引アプリだと、焼肉屋の金券100元分を、68元で決済する事が出来ます。
そんな最先端な決済手段を体感するのが、今回の大きな目的です。
銀行口座を開設
どの手段を体感するにせよ、銀行口座は必要になります。外国人旅行者でもパスポートを使えば開設する事は出来るみたいなので、作ります。ただし、中国はATMでお金を引き落とす際、日本と違って、1つのATMで複数の銀行に対応しているわけではありません。なので、なるべく街中にATMが多く、現金を引き落とす際の手数料が少ない銀行が望ましいです。
いかに最先端の決済手段が多数の店舗に導入されていようとも、袋にギッシリ詰まった胡桃を大量にリヤカーに積載して、街中まで売りに来るオッサンやオバチャンは、絶対に現金しか受け付けないはずです。そのためにも現金は不可欠なのです。(そんな彼等がwepay対応してたら、感動に震えます)
比較的街の中にATMが多いとされる工商銀行か、ATMの現金引き落とし手数料が1日1回だけ無料な華夏銀行にするか、はたまた地下鉄の駅に必ずある中国銀行にするか、今なお検討中です。深圳に本部がある招商銀行も捨てがたい。
中国の電話番号を手に入れる
WeChat PayやAliPayをiPhoneで使う場合、そしてその恩恵を各種割引アプリで受ける場合、中国本土の電話番号が必要になります。各種決済手段アプリや割引アプリをiPhoneやスマホで使う時、電話番号を登録して、暗証番号が記載されたSMSが送られてきて、入力する事によって認識完了、という仕組みになっているからです。たまに、日本の国番号「+81」を入れて使えるアプリもありますが、+81を入力出来ないアプリの方が多数です。
中国の電話番号は中国のSIMを確保すれば良いのです。CHINA UNICOM HK(中国聯通香港)の「跨境王」という、香港と中国の2つの電話番号が発番され、かつ、両方で通信も出来るという素敵なSIMが、香港国際空港で120HKDで売ってます。上水とかにも売ってますし、香港だとセブンイレブンでもどこでも売ってます。日本のAmazonで買うと1,700円なのですが、今は香港ドル円が14.4なので、どっちで買っても同じです。 これをiPhoneに挿せば、中国の電話番号を得られます。
跨境王は中国聯通香港がキャリアなので、中国からのデータ通信は香港ローミングとなり、本土からもグレートファイアウォールを突破した通信が行えます。1月に深圳行った時はグローバルwifiを借りた上でiPhoneからVPN使ったりしてたのですが、次回は持ち物が少なく済む予感。
iPhone6SのSIMフリー化
SIMを挿せば中国の電話番号が得られるものの、私のiPhone6Sは今のところSoftBankなSIMロックが掛かっており、SIMを挿した所で認識しません。
しかし、iPhone6Sは、購入後180日が経つと、mySoftbankで無料でSIMロックを解除出来ます。私は4月中旬には180日が経過するので、6月の旅行までには勿論問題なし。
SIMロックを解除しても、APNと呼ばれるプロファイル設定をUNICOM HK用に設定する必要がありますが、ググればやり方が沢山載ってるので、特に問題なく対応出来るでしょう。
まとめ
中国の世界最先端決済手段を体感するには、
- iPhone6SのSIMロック解除
- 跨境王を買う
- 深センに到着する
- 銀行口座を開設する
- 決済手段アプリに電話番号と銀行口座を登録する
- 割引アプリでご飯を安く食べる
という流れになります。
目的2. 富士康に行く
福田から北に向かって赤い地下鉄が走っています。 この終点駅である清湖から東に向かってしばらく歩くと、富士康科技集団の大きな工場があります。
iPhoneなんかもココで作られたようです。 中に入ることは出来ませんが、行ってみます。
その他
後は、広州に行ってみたり、華強北を改めて細かく散策する等、日々検討中です。
以上、よろしくお願い致します。
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