ルネサス RX621でLチカするまで
お疲れ様です。高橋です。
とある事情のため購入した、ルネサスのRX621マイコンの評価ボード。
こいつを動かすため、非常に苦労したので、ここにLチカまでのやり方を残しておきます。
IDEのダウンロード
まず、ルネサスのwebサイトから、ルネサスマイコンの統合開発環境をダウンロードしてきます。
統合開発環境と一口に言っても、ルネサスではなんと4種類もあります。4種類もある統合開発環境。素晴らしいですね。
くじけずに先に進みます。「CS+」が最新のIDEのようですので、CS+を選んで先に進みます。すると、さらに4種類あります。分割版と一括版、さらに対応マイコン毎に分かれています。これがルネサス的に「統合」なのか・・・
「無償評価版」というのが気になります。調べてみると、評価期間を過ぎると、生成コードが128KByteに制限されるようです。凄まじい。気を取り直して、一括DL版のRXマイコンに対応したものをダウンロードします。
更に先に進むと、結構ガチな個人情報を求めてきました。
IDEをダウンロードするだけでこのステップ。先が思いやられます。
なんだかんだで山を超え、ようやく手元にDLできました。
インストール
インストーラーをダブクリすると、おもむろに説明書きウィンドウが立ち上がります。
真ん中らへんにある「CS+のセットアップを開始する」ボタンを押します。
RXファミリ用ツール、を選択して、「次へ」「次へ」と先に進みます。
ようやくインストール完了。
アップデート
インストールが終わるとアップデートマネージャが起動します。RXに関連する物のみ選択し、「ダウンロードとインストール」を実施します。
IDE起動
アップデートも完了し、やっとCS+を起動できます。
起動するとこんな画面が出てきます。「新しいプロジェクトを作成する」をポチります。
すると、使用するマイコンの種類を聞かれます。RX621にもいろんな種類があります。
チップの表面に印刷されているのが「R5F56218BDFP」ですので、該当するチップを選択し、適当にプロジェクト名を設定して「作成」を押します。
コードを書く
起動するとこんな画面が出てきます。
この「LED_test.c」が、mainっぽいので、開きます。
すると、下記のようなコードが書かれています。
/***********************************************************************/ /* */ /* FILE :Main.c or Main.cpp */ /* DATE :Tue, Oct 31, 2006 */ /* DESCRIPTION :Main Program */ /* CPU TYPE : */ /* */ /* NOTE:THIS IS A TYPICAL EXAMPLE. */ /* */ /***********************************************************************/ //#include "typedefine.h" #ifdef __cplusplus //#include // Remove the comment when you use ios //_SINT ios_base::Init::init_cnt; // Remove the comment when you use ios #endif void main(void); #ifdef __cplusplus extern "C" { void abort(void); } #endif void main(void) { } #ifdef __cplusplus void abort(void) { } #endif
これを、下記のように修正します。
/***********************************************************************/ /* */ /* FILE :Main.c or Main.cpp */ /* DATE :Tue, Oct 31, 2006 */ /* DESCRIPTION :Main Program */ /* CPU TYPE : */ /* */ /* NOTE:THIS IS A TYPICAL EXAMPLE. */ /* */ /***********************************************************************/ //#include "typedefine.h" #include "iodefine.h" #ifdef __cplusplus //#include // Remove the comment when you use ios //_SINT ios_base::Init::init_cnt; // Remove the comment when you use ios #endif void main(void); #ifdef __cplusplus extern "C" { void abort(void); } #endif void main(void) { long int t; PORT2.DR.BYTE=0xff; PORT2.DDR.BYTE=0x00; while(1) { for(t = 0; t < 6000000; t++); PORT2.DDR.BYTE=0x01; for(t = 0; t < 6000000; t++); PORT2.DDR.BYTE=0x02; } } #ifdef __cplusplus void abort(void) { } #endif
ビルド
コードを書いたら、ビルドです。メニューからビルド・プロジェクトを選びます。
しばらくするとビルドが終了します。
書き込み
マイコンへの書き込みはIDEから出来ません。別途、Renesas Flash Programmerというツールを使う必要があります。IDEなのに、全然統合されてません。
書き込み先のマイコンを選択する画面が出てきます。
RXを選び、適当にワークスペース名とプロジェクト名を設定し、「次へ」。
開発ボードとPCはUSBケーブルで繋がっていますので、「USB Direct」を選んで「次へ」。
そして、こんなウィンドウが出てきます。
ボードを「書き込みモード」にします。ボード上のディップスイッチを左から1,1,0,0に設定します。
USBデバイスとして認識されていると一覧画面が出てきます。
さらにその次に進むとこのような画面が出てきます。
そしてこの画面。入力クロックはデフォルトだと12.5000MHzとなっていますが、12.0000MHzにします。また、CKMは8のまま、CKPを4に変更します。
なんの事を言ってるのかサッパリですが、これで動きます。
この画面まで進んだら、やっとプログラムの書き込みです。「参照」を押します。
この画面で、CS+で作成したプロジェクトが「ドキュメント」の中に入っていますので、その中の「DefaultBuild」の中の「LED_test.mot」を選択します。
そして「スタート」ボタンを押します。
書き込みが無事終了しました。
動作確認
書き込んだプログラムを動かすモードにします。ディップスイッチを左から0,1,0,0にして、再起動させます。
これで、上の写真の左側のピンソケットの26番と25番がLEDの+に、右の列の40番と38番がLEDの-にそれぞれ結線されてます。
以上、よろしくお願い致します。
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